CPO日記
震災に最も強い連絡手段は?
2011年04月26日
先日の東日本大震災の際被災地は、もちろんのこと、首都圏も、携帯電話がトラフィック規制をしたため、 非常につながりにくくなったようです。
その際でも、3Gインターネットモードで、SkypeやSIPモードのIP電話は問題が少なかったと報告があります。
私も、3/11の午後から夕方、台湾からIP電話網 (ITSP経由)で、東京の家族の固定電話へ電話数回しましたが、まったく問題はなく通じました。
twitterや、facebookも情報入手にとても役立ったということです。インターネットの生い立ちが、核戦争を想定した通信手段ですから、当然といえば当然です。
しかし、被災地の真っ只中では、電話の基地局も機能不全に陥り、ほどんどの通信が遮断されました。
そんななかでも、おそらく問題なく通信ができるのが、イリジウム携帯電話でしょう。
地球の低軌道をイリジウムの66個の衛星が取り巻いており、全世界を通話可能な範囲としています。
米国などいくつかの地上局経由で、一般のPSTN固定回線や、携帯回線へも接続できます。通話料はとても高いのですが、緊急時に重宝されるとあって、船乗り、登山家、ジャングルなどを旅する冒険家に重宝されています。砂漠のど真ん中や、公海上でもまったく問題無く使えます。悪名高いテロリストグループの御用達でもあります。
我々の友人のYume号も、このイリジウム携帯を装備して、台湾からパラオへ航海したばかりです。
一般の携帯や固定電話から掛けるときは、国番号の代わりに88を頭につけて、イリジウムの携帯番号へ電話するだけです。
台北の市内で使ってみましたが、周りにビルがあったりすると、衛星の電波を拾う事ができなくなります。道路だと、中央分離帯とか、公園の真ん中とか、見通しがいいところでないと実用になりません。室内では、ほぼ使えません。
音質もお世辞には良いとは言えませんし、ディレイも相当あります。20-30年前の国際電話という感じです。
でも、間違いなく、非常時にはとても、役立つ通信手段となるでしょう。